仮説が湧けば、あらゆる仕事が秒で終わる。
「エンジニア×戦略コンサル×ビジネスプロデューサー」という異質のキャリアから生まれた思考法
本書では、仮説を一瞬ではじき出すための思考法である「瞬考」と、新しい時代の職種「ビジネスプロデューサー」についてお伝えする。
インターネットによって、モノだけでなく、人も含め、あらゆるものがつながっている状態になった。「つながった時代」云々は、以前から論じられているが、この「つながった時代」によって引き起こされた変化を、日々の働き方、自分自身の思考法に落とし込めているビジネスパーソンは非常に少ないと感じている。
ITの歴史の変遷と原理を振り返れば明らかなのだが、あらゆるモノがつながっているということは、そこには少数の「選ぶ側」と圧倒的多数の「選ばれる側」が生まれることになる。
「選ぶ側」というのが物事を実現していくビジネスプロデューサーである。
ビジネスプロデューサーになるためには、人、モノ、金など、あらゆる資源を集め、統合していく必要があるのだが、その起点になるのが「瞬考」なのだ。
レビュー
カピゾーさん「瞬時に仮説が出るのは知っているから…そのベースを作ることが大事」
この本では、AI時代において課題を見つけ、仮説を生み出すことが重要であると述べられています。幅広い知識を持ち、共通するメカニズムを見つけ出し応用する能力が求められます。神社とファンクラブの共通するビジネスモデルや、会社四季報のインプット方法などの事例が提示され、新しい視点からの参考になりました。uh312さん「社会全体の啓蒙ではなく、個人レベルの人生指南書」
この本は、後輩に追い越されないために先行者利益や累積経験が重要だという視点を主張しています。著者は長年の企業トップの経験を持つ人物であり、個人の生存戦略としての観点からの発言と言えます。ただし、この考え方に共感するのは個人の視点でのみであり、プログラマーやエッセンシャルワーカーなどの職業においては異なる視点も存在します。また、社会弱者とされる職種や経験の積みにくい分野の人々にとって競争力がないわけではない可能性もあります。