ある理由がわからないにも関わらず、「これだ!」と思ったり、「なんか変」と感じたりした経験はありませんか?たとえば、一瞬でそう感じることもありますよね。
人間には、理論や説明を超えた瞬時の理解や感覚が存在します。心理学的には、このような現象を「適応性無意識」と呼び、本書ではそれを「第1感」と表現しています(原題は”blink”という言葉で、「ひらめき」とも訳されます)。「六感」ではなく、「五感」の前にある無意識の反応を指すのです。
時には、データを集めて熟考した判断が誤っていても、最初の瞬間の直感的な判断が正しいことがあります。この本では、その最初の瞬間に関わる物語が紹介されています。
冒頭のエピソードでは、ある美術館が古代ギリシャの彫刻を購入しました。科学的な検査では本物と鑑定されていたにも関わらず、何人かの人々は見た瞬間に「最初の2秒」で「違う」と感じたのです。後にその彫刻が贋作であることが判明しましたが、なぜ彼らは偽物を見抜くことができたのでしょうか?この物語は、最初の2秒にまつわる「力」について考えさせられます。
レビュー
・タイトルが誤解を招くことが指摘されているが、本書は直感や第一印象について考えさせられる内容で、直感が常に正しいわけではないことも示している。コラム集としての側面もあり、興味深く読ませてもらった。
・第一感は経験や知識から生まれるものだけではなく、本書ではスピリチュアルな要素はないと感じたが、例題は参考になり面白かった。
・無意識が日常生活にどれだけ影響しているかを知ることができる本だと感じた。
・本書は自分の身を守るために直感を磨くことの重要さを伝えており、第一感よりも前の感覚について考えさせられる一冊だった。
・邦題が誤解を招く。オリジナルタイトルは「the power of thinking of without thinking」。無意識の力や直感について興味深い内容だが、タイトルの選択には疑問を感じた。
・タイトルに違和感を感じながらも読み進め、直感が常に正しいわけではないことや無意識の力について考えさせられた。タイトルが誤解を招く可能性があると感じた。