損する結婚 儲かる離婚


損する結婚 儲かる離婚

結婚における「損得勘定」の重要性について、著者は、「恋」とか「愛」といった美しい言葉に騙されず、結婚相手の選び方を株式投資と同じように考えるべきだと主張しています。夫婦関係は食うか食われるかの関係であり、結婚相手の選択は重要です。

本書では、具体的なケースを通じて男女の「損得勘定」や適切な結婚相手の選び方を解説しています。結婚と離婚に関わるお金の流れや婚姻費用の算定式などについても触れられています。

第1章では、結婚と離婚に関わる3つのお金や婚姻費用・養育費の算定式などが述べられています。第2章では、実際の離婚裁判の手続きや裁判官の和解話の提案、判決の日などが説明されています。第3章では、有名人の結婚と離婚に関するケーススタディが取り上げられています。

第4章では、結婚相手の選び方について株式投資との類似点が論じられています。将来のキャッシュフローや安定性の重要性、大企業の正社員や医師などの職業のメリットなどが述べられています。また、結婚詐欺師や貧乏な男との結婚のデメリット、愛人の選択肢なども取り上げられています。

第5章では、時代遅れの法律や社会規範について言及されています。例えば、男性が自分の子供の実の父親であるかを確かめることの困難さや、浮気によってできた子供への養育費支払いなどが取り上げられています。また、婚前交渉や婚姻届に関する考え方、女性の社会進出と婚外子の増加、日本の低い婚外子比率なども議論されています。

最後の第6章では、古くて新しい家族のあり方について考えられています。一夫一妻制の自然性や現実の恋愛市場の一夫多妻制、結婚制度の得をする側、母系制社会の幸福性などが論じられています。また、結婚以外の男女交際や家族の形についても多様性を認める豊かな社会への提案がされています。

レビュー

・婚姻制度が経済的な契約であることを分かりやすく説明しており、愛と経済的支援の両面を考慮して結婚する重要性を示している。

・結婚を金融商品として捉え、合理的な視点で結婚について考える本である。抽象的な概念ではなく、経済的な側面に焦点を当てている。

・高年収の人の話が多く、内容は要約すれば2枚の原稿用紙に収まるほどだが、離婚と法律についての情報は買う価値がある。結婚と離婚について知っておくことは若者からお年寄りまで役立つ。

・合理的な視点で結婚について考えることの重要性を示しており、我々は法律のもとで生きていることを忘れてはならない。

・内容は繰り返しが多く、後半の家族制度への言及は蛇足であると感じるが、コンピ地獄について学ぶ価値はある。

・経済的な側面については理解が深まり、評価するが、著者の男女観には同意できないため星-2をつけたい。

・結婚の実態を細かく描いており、ロマンス中心のイメージとは異なる視点を提供している。

・結婚の裏側や芸能人同士の結婚理由が分かりそうな本である。


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